えなメモ

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金魚について

Twitterのタグで頼まれて金魚について語ったのが我ながら気に入ったのでまとめておく。

そもそも映画蜜のあわれ映画『蜜のあわれ』公式サイトを見に行く予定が一応あるので、後々に見返せば価値観が変わっていて面白いはずだ。都内ではもう上映が終わりかけで見れるかどうかは危ういのだけれど。
 
 
 
 
#リプきたものについて語る
【金魚】
本来ならば蜜のあわれ見に行く話に絡めて蜜のあわれの金魚について語るのがベストだと思うんだけど、はずかしながら蜜のあはれは未読なので、同じく室生犀星と白秋の金魚についての詩の所感を話す。
 
この二人の詩人は親しかったけど、偶然にも二人して金魚を幼年期の象徴として捉えてたんじゃないかと思う。例えば室生は金魚を結構取り上げてるみたいだけど(全部は読めていない)、動物詩集の金魚のうたでは子供が金魚を興味深く観察しているような視点で平易に書かれているし、北原白秋の童謡の北原白秋 朗読 金魚も同じく子供視点の詩(うた)だ。と言ってもこちらは子供の無邪気な残酷さを強調しているけど。
こういう子供らしい感情の感傷、ノスタルジックの象徴として金魚を取り上げることって多いんじゃないかなと思う。
 
なぜか? 完全に想像というか、わたしの感覚の話になるけれど、あの見た目がいけないんだろう。黒だったり赤かったりまだらだったり、小さくて、ひらひら水の中で揺れている。大概の家では触れてはいけないと言われて棚の上の水槽で飼われているか、祭りの時だけお目にかかる。少し特別な位置だけど手を伸ばすことができる、子供にとって絶妙なポジションに金魚はいるのではないか。だから印象に残りやすく、ノスタルジーと関わりが深くなりやすい。金魚は心の隙間を突く存在なのではないか。
 
モチーフとしての金魚なら、音楽ではギロックもGoldFishって曲を作っているのを知っている。https://youtu.be/6EaS2aq-llc
海外だと金魚がどういう価値があるものなのか知らないけど、ゆらゆら可愛い曲。少し難しい曲を弾き始めた時分、小学生頃に演奏した記憶がある。
 
…とりあえず、室生の動物詩集は恩地孝四郎の挿絵が素敵で文も柔らかくて読みやすいからぜひ紙媒体で読んでください!あとよかったら、愛の詩集も!冒頭の北原白秋から室生への序文がやばいです。以上。