えなメモ

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千葉市科学館に行ってきたよ

予定の把握が苦手なわたしは、うっかり暇な午後を作ってしまった。ここ最近は春休みで、何も予定がなければ家に引きこもってしまう。どこかに出かけていないとな、と思った時、そういえば最近プラネタリウムに行っていないなと思った。
(最後に行ったのは11月頃、中央区のタイムドーム明石。田丸篤志さんが録音アナウンスをしている番組でした。刀剣乱舞の一期一振の声を演じている人です)http://www.city.chuo.lg.jp/smph/bunka/timedomeakashi/topics/pra.html
 
というわけでふと思い立って千葉市科学館「きぼーる」にプラネタリウムを見に行ってきた。千葉都市モノレール葭川公園駅から歩いて10分もかからない。千葉市中央区は山手線沿線並みに駅だらけなので周辺の駅どこからでも気力さえあれば歩けると思う。
 
チケットはプラネタリウム込みの大人料金が800円台(正確な料金は忘れた)のセットがある。公式サイトを見るとプラネと常設展が別に見えるので行くまで気がつかなかった。公式サイトにも書かないのかな。
券売機でチケットを購入して、クリップで見える位置に止めたら中に入る。
 
常設展は普通に惜しいといったところだ。ビルの7階から10階が科学館。上から大まかに自然科学、技術、物理数学の原理がテーマで、7階がプラネタリウムとミュージアムショップ、特別展の展示場だ。
特別展をやっていない平日なのでガランとしている。いや、人はそこそこいたが、暗くて人がいるように思えない。科学館が暗いことは珍しくないが、展示の背後にあたるプラネタリウムの球がある側が開けていて明るいせいか、暗さがまず印象に残ってしまった。
次に、展示の意図が伝わりにくかった。例えば、三平方の定理を装置にしたものなど。中央の三角形の最長の辺に接した四角の中に水がたたえられており、回転させると他二辺に接した四角形にその水が移動するという仕組みで可視化したものだ。…数学に触れる機会の少ないわたしはこの文章を書きながら少々混乱してしまった。つまり、装置自体は単純でも三平方の定理自体がやや難しい。横にある説明も難しいのではないかと感じたが、高校数学1のレベルなので仕方がないのかもしれない。でも、小中学生はこれわからないかもしれないと思う。
その他解説が小さくて探さないと気がつかなかったり、装置の操作の仕方が一見してわからなかったり、わたしの知識不足もあってこの装置で何を示したいのかが読み取れなかったりした。政令指定都市の運営だけあって(?)展示の量と装置の質は他と比べて十分だと思ったので(だから"普通に"惜しい)、もう少し見る人への説明をわかりやすくして欲しいというのが感想だ。
10階の天文と鉱石や地震・気象の展示はとても楽しかったけど、地学好きの色眼鏡が多分に入っている。
一つ気になったけどやらずに終わってしまった展示が、ムーンウォークの体験装置だ。閑散としている時間ゆえに子供しかおらずなんとなく恥ずかしく、また、プラネタリウムまでの時間がなかったので、次の機会に試してみようかな。
 
お待ちかねのプラネタリウムはすごく楽しかった。
スペックは、県内最大規模23mドーム。後藤工学研究所のケイロンとバーチャリウム2を合わせたハイブリッドシリーズの投影機で、設置は2007〜2012年のどこかだと思われる。ドーム入り口に先先代の投影機が置いてある。建物自体はそう古くないが、市営のプラネタリウムは運営して長いらしい。
まあつまり設備がいいってことです。
ドームの外観も、1階のビルエントランスから見上げると見えるのですが、木製でオシャレですよ。
 
上映10分前から入場できるので、しばらく待つ。200近い座席が10分の1しか埋まっていない。人の気配が感じられずゆったりとしている。シートはリクライニングができるふかふかのやつ。ふかふかかどうかはとても大事だ。30分も首を預けて上を向くから。
そして上映開始を待っている間、インターネット黎明期テイストあふれるCMを楽しむ。
大体のプラネタリウムでは上映開始までの間パワーポイントとワードアートで作ったCMが流れている(スタイリッシュなのは今の所名古屋の栄の科学館くらいしかしらない)。創角英ポップで書かれた休業日や観測会のお知らせ、20年前を感じるイラストに虹色で台形に変形して青縁取りしたタイトルが組み合わさった子供向けアニメプログラムの宣伝はなんとも味わい深い。その中のタイムスリップだとか宇宙に戦いに行くだとかいう設定の荒唐無稽そうなアニメは気になった。こういうチープでサブカルのにおいがするものに弱い。気になりすぎて上映後にチラシを探したけど見つからなかった。よって宣伝文句もうろ覚えだ。残念。
 
どこのプラネタリウムでも生解説が好きなので、生解説を聞ける番組にした。解説員によって内容に差が出るのが醍醐味だ。今回の解説のAさんの声は優しい声と語り口で、するすると耳に入る。声を聞いた限り、歳を重ねた男性のようだった(本当に名前を忘れてしまった。ドームを出た直後にきちんと控えておけばよかった)。内容は今日きぼーる屋上から見える空。この時期の9時はまだまだ冬の星座がよく見えるので冬の星座の解説だった。同時刻の東の空高くに見える木星、そのそばの土星、火星、春の星座と徐々に解説は東へ東へと移っていく(時刻を進めていく)流れだった。最後に春の星座はまたの季節にと言われて、また来たくなってしまった。本当にうまい解説員さんでした。脱帽。シンプルな解説なので快眠もお約束できてしまう。ちなみにベテルギウスとリゲルの名前の由来は初耳だった。もっと星のラテン語の語源にも詳しくならねばなと思ったが、それ以前にベテルギウスとリゲルの位置を間違えかけた。数年前もよく間違えて突っ込まれていたが、長いことまともに星を見ていないので知識が危うくなってきている。次に星を見に行くまでに、勉強しなおさなくては。
 
科学館入り口7階直通のエレベーターの中は太陽系の惑星のシールが貼ってある。左側のエレベーターが木星までの図、帰り右が天王星型惑星のシール。そのシールの下部分が太陽サイズでサイズ比較で見ていて楽しかった。右側エレベーターは木星型惑星の名前が列挙してあったが気がつくのが遅くて読み逃してしまった。あと床がべたべたしていて甘ったるい匂いがした。悲しい。
 
終わった頃はちょうど4時で小腹が空いていたので気になっていた科学館そばのカフェに向かう。その途中でキリスト広告的謎看板を見た。「世界が平和でありますように」細長い白塗りの板に生き生きとした毛筆体で書いてある。キリスト看板は謎のインパクトがあってつい探してしまう。マニアもいて、こんな感じでサイトにまとめている。
 
カフェの名前は「マダムボンボニエール」。きぼーる正面の大通りを右にまっすぐ行くと道路の向かいを少し入ったところにある。手前がケーキ屋さんで中二階がカフェ席。席数はテーブル4つと少ないけど平日の昼間なのでわたし以外の客はいない。暖かい雰囲気のある小洒落たお店だ。まったり科学館の感想メモをしたりもらってきたパンフレットを読んだりできた。
 
お水にレモンが入ってるお店でした。なんでおしゃれなカフェでお冷にレモンが入ってるのかはわからないけど、入ってると嬉しいよね。迷ったのだけど、ケーキを食べるのを我慢する代わりにチョコレートのフレーバーティーを頼む。少し間をおいてポットで出てくる。チョコレートの甘さはあるのだけど、すっと通る紅茶らしさがあってくどくない、上品なお茶だった。砂糖は混ぜなくてもほろほろメモを取っている間に崩れていく。なかから泡が出てくる。かわいい。またの機会にケーキを頼んでみたいな。
 
 
 
科学館にもカフェもまた行きたいです。1人でも楽しかったけど、今度は感想を言い合ってはしゃいでみたい。誰か一緒に行ってみませんか。
 
 
おしまい。